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繰り返されるタバコの増税や喫煙可能な場所の制限などの影響で、社会全体が喫煙者を減らす方向へと動いており、喫煙率は過去と比較して大きく低下しています。そして、世界中を見てみてもこの流れは止まりそうにありません。
タバコは身体に悪い、無駄遣いといった「百害あって一利なし」のイメージが多くの方に根付いているものの、その一方で、こんなご時世でもタバコを吸い始める方が数多く存在するのも事実。
人はなぜタバコを吸い始めるのか、タバコを吸い始めるきっかけは一体なんなのかを知ることで、喫煙者の増加に歯止めをかけることはもちろん、喫煙者の心理を社会全体で共有することで、これまでよりもスムーズに吸う人と吸わない人の共存が行える可能性があります。
この記事では、当サイト「BEST VAPE」が独自に行った、「タバコを吸い始めたきっかけ」に関するアンケートの結果を公開し、その結果から分かることを掘り下げています。
目次
タバコを吸ったきっかけは?独自アンケートの結果
今回行った独自アンケートの概要は以下の通りです。
調査目的 | 適切なコンテンツの提供を目的としたたばこに関する意識調査 |
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調査方法 | WEBアンケート(ランサーズ) |
調査対象者 | 一般男女20代~60代 |
有効回答数 | 500名 |
調査実施期間 | 2021/9/7~2021/9/13 |
それぞれのアンケート結果、及びそこから分かることを質問ごとに解説していきます。
吸いはじめたきっかけは「人それぞれ」

はじめに、この記事の主題でもある「タバコを吸い始めたきっかけ」に関するアンケートを扱っていきます。上記画像の通り、用意した設問は以下の5つです。
- かっこいいと思ったから
- どんなものか気になったから
- なんとなく吸い始めた
- 人から勧められたから
- その他
結果としては、「その他」以外の4つのきっかけに該当する方が、ほとんど均等に存在することが明らかになりました。
喫煙者の半分は「興味関心」で吸いはじめる
この「きっかけ」に関するアンケート結果で注目すべき点が、喫煙者の半分以上が「興味関心」でタバコを吸い始めることです。「かっこいいと思ったから」が28%、「どんなものか気になったから」が26%なので、合計で54%の人が「なんらかの形でタバコに興味を持った」ことが分かります。
では、タバコに興味を持ったきっかけは一体なんなのでしょうか?アンケートに答えてくれた方の意見をまとめてみました。
かっこいいと思ったから
ルパン三世に出てくる次元大介に憧れて、吸っているタバコと同じ銘柄を吸い始めた
西部警察の大門さんに憧れて始めました。
好きな漫画の登場人物がたばこを吸っていたため
二十歳になってすぐにお酒と共に解禁しました。友人が吸っていたため、かっこいいな、大人っぽいな。なんて思ってしまいました。自分がまだ子供だったんだと思います。背伸びして大人に見られたいという心境からでした。
アニメやドラマなどで吸う描写がとてもかっこよかったから
まず「かっこいいと思った」ことがきっかけでタバコを吸い始めた方の意見では、やはりと言うべきか、ドラマや映画、漫画などの影響を受けている方、特に男性が非常に多く見られます。40代はルパン三世や西部警察から、20代はワンピースからと、年代ごとに影響を受けている作品が異なっているのも特徴です。
また、俳優やキャラクター以外にも、実生活でかっこいいと感じたり、憧れる気持ちを持って吸い始める方も多くいます。友人や先輩、家族や祖父など、その対象は人それぞれですが、子供心には「かっこいい」と映る気持ちも理解できる方は多いはずです。
どんなものか気になったから
私が一番最初にたばこを吸い始めたきっかけは、父親が吸っているたばこの匂いが好きだったからです。父親だけでなく外ですれ違いざまに感じるたばこの匂いが好きなのですが、一番身近で吸っていて家の机に常に置いてあったので興味本位で吸ってみました。
父親が当時ヘビースモーカーで見る度に吸っていたので自分も吸いたくなり始めた。
学生時代に居酒屋でアルバイトをしていた際に、喫煙者のお客様が多かったため、サービス向上のために喫煙者側の気持ちを知りたいと思った。
コンビニバイトをしており、たばこを日常的に見ていたため興味がわきました。
続いて、興味関心を持った方の中でも「どんなものか気になった」ことをきっかけとしてタバコを吸い始めたパターンの意見を紹介していきます。
まず注目すべきが、同じ興味関心を持ったことをきっかけとする「かっこいいと思ったから」と答えた方と比較して、圧倒的に女性が多い点です。例えば、28歳の女性の方は、父親がタバコを吸っていることをきっかけとして、34歳女性の方は、居酒屋での仕事をきっかけとして、それぞれ喫煙を開始しています。
いずれも興味関心を持つ点は共通していますが、「かっこいい、憧れる」といった気持ちは持っていない点が男女の違いとして存在することが分かります。
また、多くの方が家族に喫煙者がいたり、タバコに触れやすい居酒屋やコンビニで働いていたりと、タバコと接点のある生活を送っていたことも特徴の一つです。

吸う気がなかったのに喫煙者になるパターンも多い
続いて、「なんとなく吸い始めた」「人から勧められたから」といった吸う気がなかったのに喫煙者になるパターンのアンケート結果を解説していきます。いずれも割合が21%と、先ほどの興味関心を持って吸い始めた方と比べればやや少ないですが、それでも多くの方が積極的にタバコを吸い始めたわけではないことが分かります。
それでは、両者の具体的な意見を見ていきましょう。
なんとなく吸い始めた
飲みの席で喫煙者から一本貰いたばこをした事がきっかけで吸い始めました。
就職活動でストレスが溜まり、周りの友人が吸い始めたことをきっかけに自分も何となく吸い始めた。
ストレスが溜まっており何かしらの手段で発散したいと思ったから。
当時の彼氏が吸うのをきっかけに、自分の喫煙へのハードルが低くなり、
ストレス解消にでもなるかなと思い、吸い始めました。
まずは「なんとなく吸い始めた」方の意見ですが、この意見でも同様に、「タバコと接点がある」方が非常に多かったです。両親が喫煙者だった、周りの友人が吸っていたなど、積極的ではないものの、周囲の影響から無意識の部分でタバコに関心を持っていた方が多いのでしょう。
また、「ストレス」をきっかけとしている方が多かったのも注目すべき点です。就職活動や仕事、人間関係など、日常生活でのストレスのはけ口としてタバコを選んでいますが、やはりその場合でも、周囲に喫煙者がいることがきっかけになっているケースが大半。
このことから、「なんとなく」という消極的なきっかけであったとしても、周囲に喫煙者がいるかどうか、さらにはストレスに晒されているかどうかが、喫煙者になるかならないかの境界線になっているといえそうです。
人から勧められたから
勤めていた会社に喫煙者が多く、勧められた吸ったことがきっかけです。
学生時代喫煙者の友人が多く、一緒に喫煙所などで会話をしていた際、喫煙者の先輩・友人に勧められ吸い始めた。
サークルの飲み会で先輩から勧められてノリで吸ったのがきっかけです。
最後に「人から勧められたから」と答えた方の意見を紹介していきますが、ほとんどが「大学や会社の友人、同僚、先輩」に勧められて喫煙をはじめたと答えています。中でもよく出てきたワードは、
- サークル
- 飲み会
- 喫煙所
この3つ。学生時代はサークルのノリや飲み会で、社会人になると飲み会はもちろん、仕事の付き合いの喫煙所で、それぞれ喫煙を勧められるようです。
また、他のきっかけと比較して、「親の影響を受けた方が少ない」のも特徴の一つ。当然のことかもしれませんが、「両親から勧められた」と答えた方は全く存在しませんでした。
このことから、教育上、タバコは良くないと考えている親が大半であることが分かります。
「禁煙」は大半の喫煙者が一度は経験済み

続いて、喫煙者の「きっかけと禁煙」に関しての結果を紹介していきます。結論としては、禁煙したいと思った方が全体の82%と、大半の喫煙者が禁煙をしたいと考えていることがアンケートから分かりました。
割合にして8割を超える結果となっていて、吸うきっかけに関わらず大半の方が禁煙に興味を持っているようです。
一方で、このアンケートは現役喫煙者を対象にしているので、「禁煙をしたいとは思っているが、なかなか行動に移せない」ことも分かります。このことから、「どのようなきっかけでタバコを吸い始めようと、辞めるのは平等に難しい」といえるでしょう。
タバコを吸って後悔していない人の方が多い

最後に、「きっかけと後悔」に関するアンケート結果を紹介していきます。「タバコを吸い始めたことを後悔していますか?」といった質問に答えていただきましたが、後悔していない方が「56%」とわずかに半数を上回ることが分かりました。
そして、興味深いのが「後悔していない」と答えた方の内訳です。アンケートの結果が出る前は、「なんとなく吸い始めたから」「人から勧められたから」というきっかけで吸い始める方が、より後悔しやすいのかなと考えました。
この2つのきっかけは、「かっこいいと思ったから」「どんなものか気になったから」という2つのきっかけよりも、タバコに対して消極的で受動的な姿勢で吸い始めるからです。
これを明らかにするために、それぞれのきっかけごとに、「後悔していない」「後悔している」の2つのグループに分類してみました。その結果を以下に示します。

非常に興味深いことに、タバコを吸い始めたきっかけに関わらず「後悔していない人の方が10%〜20%程度上回る」という一貫した傾向が得られました。
どのようなきっかけで吸い始めても、後悔していない割合が50%代、後悔している割合が40%代となり、このことから「タバコを吸って後悔するかどうかに、きっかけは関係ない」ことが分かります。
喫煙者の「吸っててよかったエピソード」
以上のように、能動的に吸い始めても、受動的に吸い始めても、後悔している喫煙者の割合はほとんど同じになり、なおかつ後悔していない喫煙者の方が多いことが分かりました。
一般的には、タバコは健康被害が大きく、経済性も悪く、冷ややかな目で見られる「社会からの嫌われ者」とされているにも関わらず、どうして喫煙者はタバコを吸っていることを後悔しない方の方が多いのでしょうか?
その背景には、嫌われ者になることを上回るメリットがあるからだと考えられます。この「メリット」が一体何なのかを明らかにするために、アンケートで答えてくれた「喫煙者の吸っててよかったエピソード」を紹介していきます。
食後と息抜きのタバコは美味しいので吸ってて良かったと思えます。
多くの喫煙者が共感するのが、「食後や息抜きのタバコ」ではないでしょうか?特に食後の一服はなんともいえない幸福感に包まれ、「うまい!」と声を大にして言いたくなるものです。
どこでもリラックスすることができるようになりました。私は、昔から緊張に弱く色々なことに焦ってしまう人でした。しかし、たばこを吸い始めてから、どんな場所でもたばこを吸えば心を落ち着かせてリラックスすることができるようになりました。
また、こちらのエピソードのように、「リラックス効果」を感じている方も多いです。タバコはニコチンという物質を通して脳に直接働きかけるので、緊張が解けるのは決して気のせいではないでしょう。
喫煙所で友達ができる。飲み会などで喫煙者と会話する時間を持てる。
このように、喫煙所での他人とのつながりについて言及している方も非常に多かったです。
一方で、極めて多くの方が言及していたのが、以下のような仕事に関するエピソードです。
考え事をしている時などに、まとまるというか、スッキリする印象。集中力が増す感じがする。
アルバイト中には灰皿交換のタイミングがわかるようになったため、気が利くと言われることが多かった。また社会人になってからは男性の多い会社だったこともあり、喫煙室や飲み会の席で目上の社員または先輩と話す機会ができ、社内でのコネクションが広がった。
会社の喫煙所で同席した社長や上司と話をする機会があり、結果的に出世が早かったように思う。
年配の顧客との会話が喫煙室で弾み、新しい情報等がいち早く入手できたこと
集中力アップ効果から上司や顧客とのコネクション、さらには昇進に関することまで、決してバカにできないメリットが存在することが分かります。
また、現代は喫煙者が少数派なので、「タバコを吸っている人」という括りで少数派特有の連帯感が生まれ、喫煙者だけが共有できる情報や認識が今後生まれやすくなるかもしれません。

以上がアンケート結果の全てになります。結論としては、どのようなきっかけでタバコを吸おうとも、「タバコとの何らかの接点があった」ことは共通していました。また、大半の喫煙者が禁煙に興味を示していて、きっかけに関わらず、タバコを吸ったことを後悔していない喫煙者の方が多いことも分かりました。
きっかけに関わらずハマってしまうのがタバコ
アンケート結果の紹介は以上になりますが、用意した4つのきっかけに対する答えは偏りなく平等に分布していたため、「タバコはきっかけに関わらずハマってしまう」ことが分かります。
「かっこいいと思ったから」「どんなものか気になったから」という積極的なきっかけから、能動的にタバコを吸い始めた喫煙者はもちろん、「なんとなく吸い始めた」「人から勧められたから」という消極的で、受動的にタバコを吸い始めた喫煙者の中にも、「タバコを吸い始めたことを後悔していない」方は6割程度存在します。
その理由の一つに、先述のエピソードのようなリラックス効果やコミュニケーション効果、ビジネス上での有用性などがあげられますが、「ニコチンにより得られる多幸感や依存性」もハマってしまう理由としてあげられるでしょう。
後悔と禁煙は多くの喫煙者にとって別物
一方で、興味深いのが「後悔と禁煙」に関する喫煙者の認識です。
先述のアンケート結果では、どのようなきっかけで喫煙を始めようとも、後悔していない方が6割程度存在することが分かりましたが、一方で8割以上の方が禁煙をしたいと考えていることも明らかになりました。
この歪な結果は、喫煙者の複雑な心境を反映していると考えられます。
「辞めたくないけど辞めたい」喫煙者の複雑な心境
このことは、「後悔しているから禁煙に興味がある」「後悔していないから禁煙に興味がない」という喫煙者以外にも、「後悔していないけど禁煙に興味がある」喫煙者が存在することを示します。単純計算をすると、禁煙したいと考えている方が82%、後悔していない方が56%なので、差し引きでおよそ25%の喫煙者が「後悔していないけど禁煙したい」と考えていることが分かります。
その理由は人それぞれだと思いますが、思いつくものをあげてみると、
- タバコの健康被害が浮き彫りになってきたから
- タバコが増税でどんどん高くなっていくから
- 法律や条例により、喫煙できる場所がどんどん限られてきているから
- 喫煙者の肩身がどんどん狭くなっていくから
このようなものがあげられます。特に「健康被害」「増税による値上げ」は共に喫煙者に対して深刻な影響を与えるので、「本当は喫煙者でいたいけど、心の底では禁煙しなきゃと思っている」複雑な心境の方が多く存在するのでしょう。
辞めたいなら「禁煙のきっかけ」を作ることも大切
ここで、あえて厳しいことをいえば、タバコは多くの方にとって辞めた方が良いのは明らかです。喫煙者の8割以上の方が禁煙したいと考えていることからも、これは疑いようのない事実だといえます。
以前までは、「俺は太く短く生きるから」といった理由で、健康被害を気にせずに喫煙者であり続ける方が多かったですが、このセリフは、
- タバコ1箱が100円で買える
- 電車の中であろうと堂々とタバコが吸える
- 喫煙者が圧倒的に大多数
このような、今では考えられない社会情勢だったからこそいえたことです。タバコ代にかかるお金を今より大幅に削減できて、公共の場でも堂々とタバコを吸えるなんて、愛煙家にとっては天国のような世界だったことでしょう。
一方で、今の時代は、
- タバコ1箱が600円程度
- 「敷地内禁煙」が一般的で、公共施設での喫煙などあり得ない
- 喫煙者が圧倒的少数
このような「喫煙者にとって厳しい」時代なので、タバコを吸うことのメリットよりも、デメリットの方が明確に大きく、この傾向はこの先もどんどん進んでいくでしょう。
したがって、心の底では「禁煙しなきゃな」と考えているなら、「禁煙のきっかけ」を作ることも大切ではないでしょうか?
加熱式やVAPE、禁煙外来を上手に使おう
幸いにして、今の時代は禁煙や減煙を行う上で、数多くのきっかけが存在しています。例えば、今より少しでも健康被害を減らしたい場合に、タールフリーのiQOSやglo、Ploomなどの加熱式タバコが効果的です。
また、タールだけでなくニコチンもフリーにしたいなら、水蒸気を楽しむVAPE(電子タバコ)という選択肢もあります。
加えて、禁煙に医学的に取り組む禁煙外来も、禁煙する上での有力な選択肢です。ニコチンガムやパッチなどの禁煙補助薬を使用し、カウンセリングや生活指導まで行ってくれるため、禁煙成功率は70%〜80%の成功率を誇ります。
にも関わらず、一定の条件を満たせば保険適用で利用できるため、禁煙のハードルは喫煙者の方が思っているよりも低いかもしれません。
タバコを吸っていて一切の後悔がなく、辞めたいとも全く思わないなら喫煙者であり続けて問題ありませんが、少しでも「禁煙したい」気持ちがあるなら、きっかけを作ってチャレンジしてみることをおすすめします。
まとめ
タバコを吸い始めたきっかけに関する独自アンケートを実施しましたが、どのようなきっかけだとしても「タバコと何らかの形で接点があった」ことは共通していました。
また、タバコを吸って後悔していない人は6割程度にも関わらず、禁煙したいと考える喫煙者は8割以上存在することも判明。「辞めたくないけど辞めたい」という喫煙者の複雑な心境が見て取れます。
これからの時代、喫煙者の肩身はどんどん少なくなり、増税などの影響で数もどんどん減っていくことが予想されます。それに伴い、少数派の喫煙者を排斥するような流れも出てきてしまうかもしれません。
今回のアンケートのような「喫煙者の深層心理」を明らかにする研究が増え、分煙という言葉に代表されるような「吸う人と吸わない人の共生」がより一層進むことを願っています。
タバコに興味関心を持ったパターンでは、学生時代から、何らかの形でタバコを目にする機会があったことが最大の特徴です。このことから、未成年の喫煙を防ぐには、家庭を含めてタバコに触れる機会を減らすことが大切だといえます。